糖質ダイエットや糖質制限など、近年、美容健康と糖化の関係について注目されています。肌のたるみやシミなど、糖化はお肌の老化を引き起こす原因ともなっています。
この記事では、糖化とはどんなものなのか、そしてお茶による抗糖化作用や抗酸化との違いについて解説していきます。
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糖化や抗糖化について
まずは、そもそも糖化とはどんな事なのか、私たちの身体にどんな影響を及ぼすのかや、抗酸化との違いについて見ていきましょう。
糖化とは
糖化とは、食事などで摂取し余分となった糖質と体内のたんぱく質が結びついて変性する反応の事です。この糖化によってAGEs(終末糖化産物)という老化の原因物質が生成され、肌のコラーゲンに悪影響を及ぼし、皮膚の弾力や柔軟性を奪います。
糖化と酸化との違い
糖化に対し酸化とは、体内で過剰に発生した活性酸素が細胞を酸化させてしまう事を言います。この活性酸素による酸化もまた、肌のコラーゲン生成能力を衰えさせシワの原因となったり、表皮のメラニンを増やす事によりシミの原因となったりします。
分かりやすい例えでは、糖化とは「肌のコゲ」、酸化とは「肌のサビ」と表現されます。
糖化と酸化の相互関係
人の身体はもともと、抗酸化酵素を用いて余剰に作られた活性酸素に対応する手段をもっています。しかしこの抗酸化酵素はたんぱく質であるため、糖化による変質によって十分機能しなくなってしまうのです。
「肌のコゲ」である糖化と「肌のサビ」である酸化は相互関係にあり、この両方が揃うと、より老化を促進してしまいます。
糖化とお茶
糖化について調べると糖分は悪者のイメージ一色となってしまいますが、糖分は生命を維持するための重要な栄養素でもあります。その当分と上手に付き合っていくためのキーワードが『血糖値』です。
糖化を予防する手段のひとつとしてお茶が有用であるとの研究がなされています。それでは早速、抗糖化作用のあるお茶について見ていきましょう。
抗糖化作用のあるお茶
同志社大学糖化ストレス研究センターによる効果実験にて発表された、AGEsの生成抑制・排泄・分解作用のあるお茶です。臨床試験により単独よりもブレンドした方が良い結果が出ています。
どくだみ茶
ポリフェノールのクエルシトリンなどが、糖化の原因となるAGEsの蓄積を妨げる効果があります。
カモミールティー
カマメロサイトというポリフェノールの一種が、糖化の原因となるAGEsの増加を阻害する働きがあります。
西洋サンザシ茶
クエン酸やミネラル、そしてポリフェノールの働きによりコレステロールの排泄を促進させる効果があります。
ブドウ葉茶
葉を使用したお茶にはワインよりもアントシアニンなどのポリフェノールが多く含まれコレストロール値の改善や、生活習慣病の予防に役立ちます。
甜茶(てんちゃ)
甜茶独自のポリフェノールであるエラグ酸がAGEsの生成を防ぎます。天然甘味成分によるノンカロリーの甘味料でもあります。
バナ葉茶(バナバ茶)
主成分のグリコースやグリコキニン配糖体が血糖値を下げる働きをします。
柿の葉茶
豊富なビタミンCに加えタンニンの働きにより、AGEsの分解を促進する作用があります。
クマザサ茶
熊笹茶の葉緑素には、コレステロールや血圧を下げる効果があります。
グアバ茶
デンプンの分解酵素αアミラーゼの働きを阻害し、血糖値の上昇を抑え糖化を防ぎます。
今回は糖化と酸化の関係、そして抗糖化作用のあるお茶についてまとめました。
記事中でも触れている通り、糖化と酸化には深い関わりがあるので、どちらか一方だけではなく両方同時にケアする事が大事です。
アンチエイジングのためにも、糖分の取りすぎには気をつけておきましょう。